肌美人は腸も美人! 内側から綺麗になる腸活【分子栄養アドバイザーによる大人のイキイキ腸活通信vol20】

「腸と肌には関係がある」と、知っていましたか?先日300 名の一般の方にアンケートをとったところ、100 名以上の方がご存知でした(想像よりも多くて驚きました)。

私のお客様の中にも、腸と肌の不調に同時に悩んでいる方はよくいらっしゃいます。また私自身も、学生時代は常に下痢(腸過敏性症候群の診断)、顔はニキビだらけでした。

実際、肌が綺麗だと健康的に見えますよね。腸などの内臓状態は肌に多大な影響を与えますし、経験上も、肌を見ての「健康そう」などの推測は、割と精度高めだと感じています。

腸の不調で、汚肌になる理由

・腸内悪性菌が有害物質(アミン、インドール、硫化水素、フェノール化合物など)を産生します。これらの有害物質は、血液にのって全身を巡ります。そして肌に到達した有害物質は、肌の健康を害します。(Front Microbiol, 9:1459, 2018.) (MicrobEcol Health Dis,21: 50-56, 2009.)

・腸内良性菌のビタミンB群産生量が低下腸内良性菌が餌(水溶性食物繊維やオリゴ糖)を分解して作ってくれるビタミンの中には、正常な皮膚の新陳代謝に関わるビタミンB2やビタミンB6、タンパク質(皮膚の材料)作りに関わる葉酸やビタミンB12 などがあります。腸内で良性菌の「数」や「餌」が少ない場合、これらのビタミンの不足に繋がり得ます。「菌が作るビタミンの量なんてたかが知れてる」などと侮るなかれ。一日摂取量(RDI) に対し、腸内フローラが寄与する割合は、ビタミンB12 で31%、ビタミンB6で86%(Front Genet. 2015 Apr 20;6:148. )という報告もあります。もちろん食事から摂取したビタミンB群の吸収も腸の仕事です。

・乳酸菌の経口摂取は、皮膚の血流量を増やし、皮膚表面からの水分喪失量を低下させた。(J ApplMicrobiol. 2014 May;116(5):1274-81. )(Exp Ther Med. 2016 Dec;12(6):3863- 3872. )。皮膚の血流が滞ると、肌の材料になる栄養や酸素が十分に行き渡りませんし、皮膚からの水分喪失が多いと乾燥や感染や敏感肌などの肌トラブルに繋がります。腸を整えることで肌状態が改善した、という報告は他にも沢山あります。

・敏感肌の女性の、水分喪失量と敏感さが軽減(Benef Microbes.2014 Jun 1;5(2):137-45. )

・成人におけるニキビの外観の改善(Benef Microbes. 2016 Nov30;7(5):625-630. )・乾燥としわのある女性の、水分喪失量としわの深さが軽減、肌の弾力性が改善(J Microbiol Biotechnol. 2015 Dec 28;25(12):2160-8. )

あなたは大丈夫? 腸が乱れやすい生活習慣をチェック

繊維(野菜や海藻など)の摂取不足、肉や油や砂糖が多い、外食や中食が多い、ストレスが多い、常にプレッシャーを感じている、小麦や乳製品が多い、抗生物質やピルを長期間飲んでいる、不規則な生活、運動不足などがあると、腸内環境が悪くなりがちです。

当てはまるものが多かった場合は腸活を!繊維(野菜や米や海藻)の摂取量を増やす、小麦や乳を減らすなど、出来そうなことから取り入れてみてくださいね。今は大丈夫な方も、腸内環境は日々変わっていきますから、この調子で腸に良い生活をぜひ続けましょ!

 

この記事を書いた人

table project代表 分子栄養アドバイザー 
夏木彩早 
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九州大学卒業。臨床分子栄養医学研究会認定指導カウンセラー。長年のニキビや腸過敏で悩み、健康食を研究しまくった末、分子栄養学に出会う。「体調不良に邪魔されず、自分らしく生きる人」を増やすべく、2018年に起業。延べ500名に、科学的な健康食を伝えてきた。現在は、分子栄養学をベースに考案した「個人差食事メソッド」を使い、不調に悩む女性や、専門家向けの講座を運営。天神ホリスティックビューティークリニックでの栄養指導等もおこなっている。